今回はEnglishOneにアルバイト勤務をしている大学生の黒沢くんが今までの学生経験をもとに後輩学生たちにリアルな声をお届けします!
大学生は、1番中高生に近い存在です。だからこそ今学生である皆さんが悩んでいる内容に対して的確かつ等身大のリアルなアドバイスができるはずです。連載は不定期更新となりますが、貴重な先輩からの助言としてぜひ日々の学習に役立てていただければと思います!
なお、本コラムは大学生からの声を尊重したいためEnglishOneホームページ管理者は記事の内容の本筋に大きな修正を加えておりません。
以下、黒沢くんよりメッセージ
みなさんは英単語や英文法の勉強は好きですか?単語や文法が難しいせいで英語に苦手意識をもってしまう人も多いと思います。また、英語が好きな人でも、単語や文法が好きな人は少ないかと思います。私のコラムでは、面白みを感じにくく丸暗記になってしまいがちな英単語や英文法などの分野を中心に紹介します。英語が好きな人はもっと好きになれるような、そして英語が苦手な人にはその壁を壊せるような考え方を提供できればと思います! 分かりにくかった箇所は気軽にお問い合わせください!
以下より、今回のコラム
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回はそんな方々のために、以下のような課題からどのように学習を進めていけばよいのか紹介します。
目次
1.英語の勉強は何から始めればよいのかわからない…
英語学習の基盤は、英単語・熟語・文法です。
この土台がしっかりしていないと、なかなか成長できないのです。
立派な城は頑強な石垣の上にそびえ立っています。泥の上に城を建てようと思っても、不安定ですぐに壊れてしまいますね。
英単語・文法を固めれば着実に力がついていくはずです!
英語で伸び悩んでいる人は、まずは単語と文法を固めましょう!
※本人撮影
2.単語帳はどのように使えばよいの?
英検を受けたり、高校生になったりすると単語帳で語彙を広げる必要があります。
結論から言うと、単語は「時間より回数」です。
例えば、1日に60分単語を覚える時間があるとします。そこで60分続けて単語帳を眺めるのと、5分×12回に分けて勉強するのとでは、後者の方が圧倒的に効果が出やすいです。
つまり、単語はスキマ時間を活用すれば良いのです!私は高校時代、電車やちょっとした空き時間は単語帳を開く、と決めていました。電車は毎日乗るものなので、自然と毎日単語を勉強する事ができます。このように勉強を毎日することに組み込むことで、簡単に勉強習慣がついていきます。
具体的な勉強方法を教えます!
新出単語は10~30単語ごとに区切って以下の方法で覚えていきます。
1周目
・時間をかけてよい。ここで知っている単語と知らない単語を選別し、チェックをつける(すでに覚えている単語は以降見なくてよい)。
・発音・アクセントを確認する。読めない単語は必ず電子辞書やネットで発音を確認する。自分で発音できない単語は聞き取ることができません。ここでリスニング力の差が付きます。
・(英語中級者以上は)書いて覚えるのは非効率!(スペルの確認のために書くのはOK)
1単語書いている間に3単語くらい目で追えます。書く時間がもったいない!
ただし、書けない単語は書けるようになりましょう。学習を続けていくと、いちいち書く練習をしなくてもだいたいの単語は書けるようになってきます。これは無意識に発音とスペルの関係が身についているからです。ここでも発音の重要さがわかりますね。
2周目以降
・赤シートで隠しながらペースよく進める(1単語max5秒、覚えてきたら1秒くらいで進む)。すぐに出てこなければまだ覚えていない証拠です。
・アクセントを特に意識し、声に出しながら進める。発音を忘れてしまったら、すぐに確認しましょう。
・脳が記憶を思い出そうとする時間が大事です。最初から答えを見るのではなく、頭を働かせて思い出すということを必ず意識してください。ただ眺めているだけでは、絶対に覚えられるようになりません。
何周もして大体覚えられたら、自分でテストをしてまだ覚えていなかった単語にチェックを加えます。これらの単語は次のセッションに進んだあとでも繰り返し確認しましょう。
ここでは単語帳の使い方を紹介しましたが、単語の覚え方のコツについては別のコラムで紹介予定です!
3.文法はどうやって勉強すればよいの?
中学生であれば、教科書に出てきた文法事項を自分のものになるまで練習しましょう。まずは教科書の本文の使い方を覚え、そこから自分で形を変えてみましょう。出てくる人や物を変えてみたり、疑問文・否定文に変えてみたり…。大切なのは、何度も自分で英文を作り、声に出すことです。そうすると体が文法に慣れていくはずです。
高校生以上は、高校英語をマスターしましょう。授業や参考書などで学習したあと、たくさん問題を解きましょう。間違えた問題・自分で説明できない問題は必ずチェックを付けて時間をおいて解き直します。できなかった問題をできるようになるまで解き直すことが大切です。当たり前のことを言っているかもしれませんが、多くの人が解きっぱなしにしてしまいます。「できない」が「できる」に変わるまで努力して初めて、成長することができるのです。自分だけでは理解しきれないときは、学校やEnglish Oneの先生にいつでも質問してください!
4.なかなか長文が読めない…
正直、私が中学生の頃は「文型なんて意味ないでしょ」と軽く見ていました。しかし、高校で本格的に英語を学んでいく中で、文型を理解しておくことは非常に役に立つと実感しました。たしかに日常会話や簡単な文章を読むだけなら知らなくて良いかもしれませんが、複雑な文章になればなるほど文構造を読み取る力が重要になっていきます。
英語ができる人が普段から文型を考えているかというと、答えはNOでしょう。しかしそんな人は無意識に理解しているのです。
日本語と英語は語族が違うので、根本である文型から学ぶ必要があります。
試しに以下の例文を訳してみましょう。
多くの人はsourがよくわからないと思います。まずは構造分解してみましょう。
< >は副詞句(修飾句)です。副詞はなくしても文の大枠の意味は変わりません。英文における副詞句・節は、カレーでいうと福神漬けのようなものです。つまり、基本的にはあってもなくても良い存在です。副詞の「フク」は福神漬けの「フク」と覚えておきましょう。難しい文は、副詞句をいったん消して主語と述語を見つけましょう。
よってまずは副詞を除いて考えてみます。
これはS V Cの第2文型であることがわかります。
SVCでは、S=Cが成り立ちます。例文では、
milk = sourです。
また、go+C は「悪い状態になる」という性質があります。
Ex) go wrong 「調子が悪くなる」 /
go bankrupt 「破産する」 など
よって、「milk(牛乳)が悪い状態になる」という意味であることが分かります。
このように文型の性質を知っていれば、sour という単語の意味を知らなかったとしてもだいたいの意味は把握できるのです。
ちなみにsour は「すっぱい」などの意味があり、go sour で「すっぱくなる」という意味になります。
例文のような状況ではgo sourよりgo bad 「腐る」を用いるのが一般的ですが、似たような意味なのでセットで覚えておきましょう。
最後に副詞句も含めて日本語訳すると、
「牛乳は常温だと簡単にすっぱくなって(腐って)しまう」などと訳せます。
ちなみに…。
副詞の位置は決められていないので、
Milk easily goes sour … .でもOKです。
また、前置詞atに疑問を持った人もいるかもしれません。
一般に、気温など数値で表されるものはatを使います。
atは「点で指せる」ときに用いますが、気温の目盛などを思い浮かべると、数値も点で指せることがわかるでしょう。
慣れないうちは、文章にS,V,O,Cを書き込もう!
大変な作業で面倒だと思ってしまうかもしれませんが、長文を読めるようになるための非常に重要な第一歩です。
次に、構造を意識しながらたくさん音読しましょう。構造がわかると、読むリズムやスピードの緩急が身に付きやすくなります。ここで大切なのは、「内容を意識しながら」「声に出す」の2つです。
ただ声に出すだけではただの発音練習で終わってしまいます。構造を意識しながら読むと、内容も理解しやすいはずです。
音声があれば、シャドーイングできるようになるまで読み込みます。音声がない場合でも、スラスラ読めるようになるまで練習しましょう。
1つの長文あたりに時間がかかると思いますが、最初はそれで良いのです。
このように練習を続けていけば、無意識に構造が分かり、内容を理解できるようになるはずです!
例えばサッカーで、試合中リフティングはしないけれど、ボールの扱いに慣れるためにリフティングの練習をしますね?
それと同様に、英会話のときは文構造なんてあまり意識しないけれど、英語長文に慣れるためには必要な練習です!
5.最後に…
サッカーのルールを知らなければ、いくらシュートやドリブルが上手くても試合で活躍できません。それと同様に、文法を知らなければ正しい英語を使えるようにはなりません。
逆にいくら世界で活躍しているサッカープレイヤーの動画を見ても実際にボールを使って練習しなければサッカーのスキルは身に付きませんよね?
英語も同じです!英語という言語を習得するには、口を使ってたくさん練習するのです!
たくさんボールを使って練習していけば感覚がつかめるのと同様に、たくさん口を使って音読練習を続けていれば英語の感覚がつかめるようになります!
Practice makes perfect!